59.賃貸の火災保険、火事以外にどんな備えになる?
賃貸住宅の契約時に案内されることが多い火災保険。
「火事になったときのための保険」と考えて、詳しい内容を確認していない方もいるかもしれません。
しかし、賃貸住宅向けの保険には、自分の持ち物や、貸主・第三者への賠償責任など、異なる備えが組み合わされている場合があります。
今回は、加入前や更新時に確認したい基本をご紹介します。
自分の家財と、建物の保険は別
賃貸住宅では、一般的に、入居者は自分の家具・家電・衣類などの「家財」を対象とする火災保険に加入します。
貸主が建物の保険に入っていても、それだけで入居者の家財まで補償されるとは限りません。
まずは、保険の対象が何なのかを確認しましょう。
火事以外も対象になる場合があります
商品や契約内容によっては、火災のほか、落雷、風災、盗難、水ぬれなどによる家財の損害も補償対象になります。
ただし、「水に関する被害なら全部同じ」ではありません。
給排水設備の事故による水ぬれと、洪水などによる水災では、補償の区分や条件が異なります。対象となる事故や、補償を付けていない項目を確認しましょう。
貸主への賠償に備える「借家人賠償責任」
借りている部屋に損害を与え、貸主に対して法律上の賠償責任を負う場合に備えるのが、借家人賠償責任の補償です。
自分の家財の損害を補うものとは、役割が異なります。
対象となる事故や支払条件、限度額は契約によって違うため、名前だけで判断しないことが大切です。
第三者への賠償に備える「個人賠償責任」
個人賠償責任の補償は、日常生活の事故で他人にけがをさせたり、他人の物を壊したりして、法律上の賠償責任を負う場合などに備えるものです。
例えば、自分の不注意による水漏れで階下の方の家財を傷めた場合などに、対象になる可能性があります。
貸主に対する借家人賠償責任とは補償の役割が異なります。
補償額や自己負担額も確認
保険料だけで比較せず、次の項目も見ておきましょう。
- 家財の補償額
- 借家人賠償責任の限度額
- 個人賠償責任の有無
- 事故時の自己負担額
- 補償されない事故や損害
- 補償対象となる家族の範囲
- 保険期間と更新方法
個人賠償責任の補償は、ほかの保険に付いている場合もあります。重複が気になるときは、対象者や条件を保険会社に確認しましょう。
事故が起きたときの連絡先を控えておく
事故が起きたら、まず安全を確保し、必要に応じて消防などへ通報します。そのうえで、管理会社と保険会社へ連絡しましょう。
安全にできる範囲で被害状況を写真に残し、修理や処分を進める前に必要な手続きを確認すると役立ちます。
相手への賠償を自己判断で約束する前にも、保険会社へ相談しましょう。
「何に備える保険か」を知っておきましょう
賃貸住宅の保険は、自分の家財、貸主への賠償、第三者への賠償など、役割を分けて見ると理解しやすくなります。
契約時や更新時には、保険料だけでなく、補償内容と連絡先も確認しておきましょう。

