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50.災害時、どこへ避難する?引っ越したら確認したい周辺情報

引っ越し先では、駅やスーパー、病院の場所などを調べる方が多いと思います。それと一緒に確認しておきたいのが、災害時の避難先や地域の防災情報です。

「近くに学校があるから、何かあったらそこへ行けば大丈夫」と考えていませんか?

避難先は、災害の種類や、そのときの状況によって変わります。近い施設が、すべての災害に対応しているとは限りません。

新しい街で安心して暮らすために、今回は引っ越し後に確認しておきたい防災のポイントをご紹介します。

まずは新居周辺のハザードマップを確認

ハザードマップは、災害による危険が想定される区域や、避難先などを確認するための地図です。

自治体のホームページや窓口などで確認できるほか、国土交通省・国土地理院の「ハザードマップポータルサイト」から地域の情報を探すこともできます。

見るときは、新居の住所だけでなく、最寄り駅からの道や、避難先までの経路にも目を向けましょう。

確認したいのは、次のような情報です。

  • 洪水や内水氾濫による浸水の想定
  • 土砂災害の危険がある区域
  • 地域によっては、津波や高潮の想定
  • 災害の種類ごとの避難先
  • 地図が想定している災害の条件や、凡例の意味

一枚の地図ですべての災害を確認できるとは限りません。洪水、土砂災害、津波など、地域に関係する地図を見比べることが大切です。

また、色が付いていない場所でも、災害が起こらないという保証はありません。地図は備えを考える材料として活用しましょう。

「避難場所」と「避難所」は役割が違います

防災情報で見かける「指定緊急避難場所」と「指定避難所」。名前は似ていますが、役割が異なります。

名称主な役割
指定緊急避難場所災害の危険から命を守るために、緊急的に避難する場所
指定避難所災害の危険がなくなるまで、または自宅に戻れない場合などに一定期間滞在する施設

同じ施設が両方に指定されている場合もありますが、必ず同じとは限りません。

さらに、指定緊急避難場所は、洪水・地震・津波などの災害種別ごとに指定されます。「地震のときに避難できる場所」が、「洪水のときにも適している」とは限らない点に注意しましょう。

避難先は「近い順」だけで選ばない

避難先を調べるときは、自宅からの距離に目が向きがちです。しかし、距離だけでなく、想定される災害に対応しているか、そこまで安全に移動できるかも重要です。

例えば、近い避難先でも、途中に浸水のおそれがある低い道路や、土砂災害の危険がある場所を通る場合があります。

自治体のハザードマップや防災ガイドで、災害ごとの避難先と経路を確認しましょう。施設名だけでなく、利用する入口や開設情報の確認方法も調べておくと役立ちます。

避難所は、災害時にすべてが同時に開設されるとは限りません。実際の避難時には、自治体が発信する最新情報を確認することが大切です。

避難経路は、平常時に歩いてみましょう

地図で確認したら、天候のよい日など、安全なときに実際の経路を歩いてみましょう。

地図上では短く見える道でも、坂や階段が多かったり、歩道が狭かったりする場合があります。

確認するときは、次の点に注目してみてください。

  • 川や水路の近く、低くなった道路を通らないか
  • 崖や急な斜面の近くを通らないか
  • 階段や急坂があり、移動の負担にならないか
  • 狭い道や、見通しの悪い場所がないか
  • 別の経路を選ぶことができるか

普段歩ける道でも、災害時に通れるとは限りません。一つの経路だけに頼らず、複数の候補を確認しておきましょう。

なお、災害が発生してから川や斜面の様子を見に行くのは危険です。経路の下見は、必ず平常時に行ってください。

マンションやアパートでは、建物内の避難経路も確認

周辺情報と一緒に、建物の中から外へ出る経路も確認しておきましょう。

普段はエレベーターを使っている方も、非常階段の位置や、階段から屋外へ出る場所を把握しておくことが大切です。

共用廊下や階段、バルコニーなど、避難経路に指定されている場所には、通行を妨げる物を置かないようにしましょう。

バルコニーの隔て板や避難器具がある場合は、その場所と使い方を建物の案内で確認してください。器具を勝手に操作したり、避難ハッチを開けたりせず、管理会社や訓練の案内に従いましょう。

建物に防災マニュアルがある場合は、入居時に目を通しておくと安心です。

自宅にとどまれるかは、条件を確認して判断

「避難」とは、危険を避けて安全を確保する行動です。必ず全員が指定避難所へ移動する、という意味ではありません。

自宅の安全が確保できる場合には、自宅で過ごすことや、安全な場所にある親戚・知人宅へ身を寄せることも選択肢になります。

ただし、「マンションの上の階だから大丈夫」といった理由だけでは判断できません。災害の種類、建物の状態、浸水や土砂災害の危険、孤立やライフライン停止への備えなどを確認する必要があります。

自宅にとどまる条件は自治体の案内で確認し、危険がある場合は安全なうちに避難しましょう。すでに外への移動が危険な状況では、無理に移動せず、その場で少しでも安全を確保できる行動が必要になります。

防災情報を受け取る方法も準備

避難先を知っていても、必要な情報が届かなければ行動が遅れるおそれがあります。

引っ越し後は、自治体の公式ホームページに加え、防災メールや公式アプリ、公式SNSなど、どのような情報配信があるか確認しておきましょう。

以前住んでいた地域の通知だけを受け取る設定になっていないか、見直すことも大切です。

また、停電や通信障害でスマートフォンが使いにくくなる場合もあります。避難先や連絡先は紙でも残し、防災情報を複数の方法で確認できるようにしておきましょう。

家族とは「どこへ行くか」「どう連絡するか」を共有

家族と離れている時間に災害が起こることも考えられます。

自宅にいる人、職場や学校にいる人が、それぞれどのように安全を確保するか、事前に話し合っておきましょう。

共有しておきたいのは、次のような内容です。

  • 災害の種類ごとの避難先
  • 避難を始める判断の目安
  • 避難先を変更した場合の伝え方
  • 電話がつながらない場合の連絡方法
  • 子どもの引き渡しなど、学校・施設のルール

集合場所を決める場合も、「何があってもそこへ向かう」とはせず、その時点の安全を優先することを確認しておきましょう。

家族の事情に合わせた準備も大切

小さなお子さまや高齢の方、移動に支援が必要な方がいる場合は、避難にかかる時間や必要な持ち物も変わります。

誰が付き添うのか、どの経路なら移動しやすいか、薬や日常的に必要な物をどう持ち出すかなどを考えておきましょう。必要に応じて、平常時から自治体の相談窓口へ確認する方法もあります。

ペットと暮らしている場合は、避難先での受け入れ条件も確認が必要です。同行して避難できることと、避難先で同じ部屋で過ごせることは別なので、地域や施設の案内を調べておきましょう。

引っ越したら確認したい、防災チェックリスト

新生活の準備と併せて、次の項目を確認してみましょう。

  • 新居周辺のハザードマップを見た
  • 災害ごとの避難先を確認した
  • 避難場所と避難所の役割を確認した
  • 避難先までの経路と、別の経路を調べた
  • 建物の非常階段や避難経路を確認した
  • 自治体の防災情報を受け取る準備をした
  • 家族と避難先・連絡方法を共有した
  • 必要な持ち出し品や、自宅で過ごす場合の備えを見直した

新しい街を知ることは、防災の第一歩

引っ越し先の防災情報は、これまで住んでいた地域と同じとは限りません。

新居周辺で想定される災害、適切な避難先、そこまでの経路を確認しておくことが、いざというときの判断に役立ちます。

駅やお店を探すのと一緒に、地域のハザードマップや防災情報にも目を向けてみましょう。新しい街を知ることから、暮らしの備えを始めてみてはいかがでしょうか。

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