56.「申込み」と「契約」は同じ?お部屋探しの流れを知ろう
気に入ったお部屋が見つかると、「ほかの人に決まる前に申し込みたい」と思うことがありますよね。
そのときに知っておきたいのが、「入居申込み」と「賃貸借契約」の違いです。
申込みをした後には、審査や条件の確認、重要事項説明などの手続きがあります。それぞれの段階で何をするのかを知っておくと、落ち着いて準備を進められます。
今回は、内見から入居までの基本的な流れと、申込み前後に確認したいポイントをご紹介します。
入居申込みは、借りたい意思を伝える手続き
入居申込みは、物件を借りたいという意思を示し、入居審査などに必要な情報を提出する手続きです。
一般的には、氏名や連絡先、勤務先、収入、入居する人数などを申込書や専用フォームに入力します。
ここで大切なのは、正確に記入することです。申込内容に不備があったり、確認の連絡に対応できなかったりすると、手続きに時間がかかる場合があります。
必要な書類や情報は物件によって異なるため、事前に担当者へ確認しましょう。
申込みをすれば、必ず入居できるわけではありません
申込み後は、貸主や管理会社、保証会社などによる審査・確認が行われます。
審査にかかる日数や必要な手続きは一定ではありません。追加書類の提出や、本人・勤務先などへの確認が必要になることもあります。
また、申込みの受け付け方や募集を止めるタイミングも物件によって異なります。
「申し込めば必ず部屋を確保できる」と考えず、現在の状況や今後の流れを確認しておきましょう。
契約までの一般的な流れ
賃貸物件では、おおむね次のように手続きが進みます。
- 物件情報と費用、入居条件を確認する
- 内見をして、室内や設備の状態を見る
- 入居申込みを行う
- 審査や入居条件の調整を行う
- 重要事項説明を受け、契約内容を確認する
- 契約書類の取り交わしや費用の支払いを行う
- 所定の条件が整ったら鍵を受け取る
実際の順序や支払いの時期は、不動産会社や物件によって異なります。オンラインで進められる手続きがある場合も、案内を確認しながら対応しましょう。
「契約書に署名する前なら大丈夫」とは言い切れない
申込みと契約は別の段階ですが、契約がいつ成立したかは、単に書類の名前や署名の有無だけで決まるものではありません。
普通借家契約は、必ずしも契約書への署名がなければ成立しないわけではなく、当事者の合意内容や手続きの経緯などによって判断されます。
そのため、「まだ鍵を受け取っていない」「まだ住んでいない」という理由だけで、契約前だと判断しないようにしましょう。
申込み前には、契約までの手順や、取りやめる場合の扱いも確認しておくと安心です。
申込金を支払う場合は、目的と返金条件を確認
入居申込みの際に、「申込金」「予約金」「預り金」などの名目でお金を求められることがあります。
支払う場合は、何のためのお金なのか、契約時に何へ充当されるのかを確認し、受領書などの書面を受け取りましょう。
ただし、契約成立後の解約は別の扱いになります。支払ったお金の名称だけで判断せず、現在どの段階なのかを確認することが大切です。
重要事項説明では、暮らしと費用に関わる条件を確認
宅建業者が仲介などを行う場合、契約前に宅地建物取引士から重要事項説明を受けます。
難しい言葉が出てきても、そのままにせず質問しましょう。特に確認したいのは、次のような内容です。
- 毎月支払う費用と、契約時の費用
- 契約期間と更新・再契約の条件
- 解約予告の期限
- 短期解約違約金などの特約
- 設備の内容と、故障時の対応
- ペットや楽器などの使用条件
- 退去時の費用負担
申込み時に相談した条件が、書類へ正しく反映されているかも確認しましょう。
希望が変わったら、早めに連絡
申込み後に事情が変わり、入居を取りやめたいと考えた場合は、できるだけ早く担当者へ連絡しましょう。
連絡をしないまま書類の提出や支払いを止めると、状況が伝わらず、行き違いの原因になります。
契約成立後の場合は、契約上の解約手続きや費用が問題になります。「キャンセル」という言葉だけで済ませず、手続きと費用の内訳を確認してください。
流れを知って、納得して契約しましょう
入居申込みは、お部屋を借りたい意思を伝えて手続きを進める段階です。その後、条件の確認や審査、重要事項説明などを経て契約へ進みます。
ただし、契約成立の時点や取りやめる場合の扱いは、手続きの状況によって異なります。
気に入ったお部屋が見つかったときこそ、費用と条件、次の手順を一つずつ確認して、納得できる契約につなげましょう。

